プリンタからインクが消える日
ZINK Imaging社(ZINKは「zero ink」の略)がインクを利用しない新たなカラー印刷技術を発表した。
カメラ付き携帯電話機やデジタル・カメラなどと一緒に持ち運びのできるiPodサイズのプリンターを公開している。(写真参照)
このモデルでは、2×3インチの印刷が可能という。
もちろん、将来的にはさらに大きなサイズの用紙への印刷も可能だ。
このZINK印刷技術は、Polaroid の技術から生まれたZINKペーパーと呼ばれる専用の印刷紙を利用する。
ZINKペーパーは、青・赤・黄の3種類のイメージング層(染料結晶層)と、それを保護するポリマー・オーバーコート層とでできている。
印刷前のイメージング層は透明の状態で普通の白い紙と同じ状態だが、印刷ヘッドがZINKペーパーを加熱すると、イメージング層にある各色の結晶がくずれだし(溶け出し)、溶け具合によって色の濃さが増すという仕組みだ。(下の動画参照)
イメージング層の中は、青・赤・黄の3層にわかれている。それぞれの色の変化は温度や加熱する時間の違いで調節するようだ。加熱後、温度が下がると溶け出した各色はふたたび結晶状態となり色が定着する。
ZINKペーパーはリサイクルも可能だという。
同技術に対応したプリンタは、2007年後半からZINK Imaging社のパートナ企業より提供される。
その中には、プリンタ内蔵の700万画素デジタル・カメラがあるという。このカメラには10枚程度の防水タイプのZINKペーパーを入れることができ,用紙の価格は1枚当たり約20セントとされている。
参考サイト:
・ZINK Imaging社
http://www.zink.com/
・DEMO.com Conferences
http://www.demo.com/conferences/demo07/schedule.php
・MYCOMジャーナル
http://journal.mycom.co.jp/news/2007/01/31/101.html
・ITmedia News
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0702/01/news029.html